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微生物同定を安く・早く!

最終更新: 2019年5月27日

食品や化粧品などで時々新聞を賑わす「微生物混入事故」

ジュースに菌が入って、何十万本回収。。とかいうアレです。


菌の混入が判明したあと、回収・廃棄して終わりではなく、

いつどこで菌が入ったのか? なに由来の菌なのか?などの検証作業が大変。。。

当然、由来が分かったら、製造方法の改善などをしなくてはなりません。




事故として新聞に載らなくても、出荷前検査で菌混入が判明し、

その生産ロットを廃棄する事が時々ある様で、企業としては痛い。。


そのため、品質管理部署では、常に菌混入に目を光らせて、

混入が発見された場合、いつどこで菌が入ったのか?を調べて、 二度と起きないよう対策をしているのです。



そんな微生物対策の第一歩が「同定」

膨大な種類がある微生物(菌)の中から、混入したのは何菌なのか?を特定する作業です。


何菌かが分かれば、

 大腸菌なら、人由来だから作業員の服装や手洗いの見直し、、、

 環境中に広くいる菌なら、空調とか装置の洗浄方法、原材料のチェック。。

といった具合で、対策が取れます。



しかし、この同定作業は、けっこう大変


かつては、菌を顕微鏡で観察し、

また、特定の菌しか増えない培地で育ててみて、

育ち具合を観察し、その結果から、何菌かを推察する職人的手法でした。

この作業は、時間がかかり同定精度がイマイチ(似た菌だと区別できなかったり)

何より担当者の力量で差が出る技術。


最近では、DNAシーケンサ(DNA解析装置)の技術が発達したこともあり、

混入した菌のDNAを解析して「何菌か?」を判定する方法があります。

この方法なら比較的短時間で結果が出るし、そもそもDNAを読むので、似た菌だろうが確実に区別できます。 またメタゲノム解析と呼ばれる複数種類の菌が混ざった状態でも同定する技もあります。

ただ、使う試薬が少々高いのと、短時間とはいえ、数時間~数十時間かかってしまいます。




今回、お話を伺ったM/S(マス。 質量分析計)は、 DNAシーケンス同様、近年急進化している分析機器です。

非常に高感度に物質の成分が検出ができるので、 ヒトの血液などに含まれる極微量の物質を検出する事で、ガンの早期発見などが期待されている技術です。

この技術を使って、菌の体を構成しているタンパク質やアミノ酸などを分析すると、 菌ごとに持っている成分や量が異なるため、微生物が同定できるそうです。






M/Sで菌を解析した時に得られるのは、こんな測定結果。

上が自然界に広く存在する「枯草菌」(いわゆる納豆菌)

下が動物の腸内に住む「大腸菌」

横軸が分子量(物質の種類に相当)


見ての通り、それぞれの菌で持っている成分が異なり(ピークの位置が違う) この測定結果から、

「この物質とこの物質をこんな具合に持っているなら、○○菌!」といった感じで同定できる。




現場作業としては、菌を楊枝の様な物で突いて(正しくは手袋してください!)

それをターゲットプレートに塗りつけて、マトリックスと呼ばれる試薬を加えて機器にセット。

数分後には、結果が出ます、早い! 1検体の分析コストも数十円と安い!

(分析機器本体はそれなりの値段がしますが、日々のランニングが安いのは良い!)



このM/Sを使った微生物同定のポイントは、どれだけのデータベースがあるか?

菌を構成する物質が数分で検出できても、その物質を持っていたら何菌なのか?という

データベースと照合できないと、意味がありません。


現在、データベースには2700種を超える菌が登録済、定期的に更新されているそうで、 今後、糸状菌(いわゆるカビ)のデータベース充実がされていくとのこと。



かつて、職人的な仕事だった「何菌か?を判定する作業」は、

知識や経験が無くても、数分で判定できる時代になってきました。 特に、病院など感染症に関わる菌は、より迅速な同定が必要とされるので

そちらの分野を中心に普及し始めているとの事。


詳しい資料ありますので、お問合わせください!


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